俺様狼と子猫少女の秘密の時間②

「ほんとに? 大丈夫なの?」


心配そうな顔をするママだけど、さっきの「パパのとこ行ってくる」って言ったときの表情がとても嬉しそうで。

恋する少女みたいだったんだ。

大好きな人に会いたいっていう気持ちはすごく分かる。

だから……。


「行ってきなよ~ママ~」


「じ、じゃあー行っちゃおうかな!」



決まってからは早かった。

ものすごい勢いで服やらなんやらを詰め、お昼を食べてすぐ、ママは出て行った。


「……俺達も行くか?」


「そだね」


「おにい、だっこ」


「おにいは車運転するからあたしね?」


ひょいっと抱き上げる。

重くなったねー。


車の中でも由那は、相当はしゃいでいた。

ずっと行きたかったみたいだし。

よかったね!


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