俺様狼と子猫少女の秘密の時間②

「なんなら見てやろうか?」


「ほんと!」


最近は先輩とやってないから…那智兄が教えてくれるんならありがたい。

これ幸いと、大急ぎで勉強道具を取りに部屋へ戻った。


「やっぱ数学?」


「うん。えへ」


連立方程式ならやっとできるようになったお!


「本番に強くてよかったよマジで…」


ぼそっと呟きながら、丁寧に教えてくれた。



「そろそろ寝るか?」


ひと段落ついたところで、時計を見ながら那智兄が言った。


「ほ?」


あ…ら。

十二時だ。

一時間以上もしてたなんて…!!

あたしって真面目~。


「馬鹿言ってねーでほら。さっさと片付けな」


「はーい」


今日由那のとこで寝ようかな。

うん、そうしよう。


心に決めて、那智兄におやすみを言って由那の寝ている和室へ向かった。



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