俺様狼と子猫少女の秘密の時間②
起きてこない那智兄は放っておいて、由那と二人でサンドイッチを作り、楽しーく食べた。
ソファに腰掛けて本を読んでいたら、やがて那智兄がのそのそと降りてきた。
「あ。おはよー那智兄」
「はよーおにい」
「はよ……」
もう十時をとっくに過ぎているのに、まだ寝たりなさそうだ。
昨日あたしと同じくらいに寝たからー…十時間だよ!
睡眠時間十時間だよ!
少しばかり呆れた。
那智兄の目が覚めた頃、由那を任せて買い物に出る。
GW中の食料を買っとかなきゃね。
近くのスーパーなら、歩いて行くことができる。
財布を持って暖かい日差しを浴びながらゆっくり歩いていた。
「悠由!」
「え?」
すぐに前方から声がかかる。
よく見てみると……。
「美紅ちゃん!」
わっ……久しぶりな気がする!
二人で会うの!