黒い大きな犬
彼は目を開き、答える。「知ってるよ。君は俺に名前を与え、俺を助けようともしてくれた。…だけどそれはやはり出来なかった。出来なくて仕方ない、じゃない。出来なくて当たり前、なんだ。だからそんなことは気にしなくたっていい。君は、君が生きる道を選んだ。それはとても正しいことだった」彼は顔を上げ、僕を見つめる。

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