黒い大きな犬
僕は息子ハムスターを見る。そういえば、そんな事を言っていた。
「そうなんですか。実は、僕にも名前はないんです。でも彼には名前がないわけじゃない。今はどこかに失くしているだけ。そうですね?」
父親ハムスターが頷く。
「判りました。必ず見付けます。僕は捜し物は苦手だけれど、集中力はある方なんだ。それで、名前はどんな形をしていますか?」

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