─侵食─悪魔のような男
気付かない振りをして、毎日を普通に過ごせばなんて事はない。
劉兒が傍に居なくても、なんら変わらない。
あたしの行動は全て筒抜けだろう…もしかしたら劉兒自身が、どこかで見ているかも知れない。
劉兒が傍に居ないからといって、自由に出来るわけじゃない。
ただ…この思いを誰かに聞いてもらいたかった。
劉兒を知らない誰かに…
「今日は遊ぶよー!」
「「あははっ♪」」
背中に感じる視線を気にしないように、ユウリは咲と笑いあった。