─侵食─悪魔のような男

…髪…柔らかいんだぁ



なんて思いながら、劉兒の髪の感触を楽しむ自分に少し驚いていた。



この人を好きになろうと決めた…この人のモノなんだから…



そう思うと、少しずつ心のもやもやが晴れていくような気がしていた。



ちょっぴり軽くなった心は、劉兒を少しずつ受け入れようとしている。



ゆっくりでいい理解しよう…歪んだ激しい愛情をぶつけるこの人を。



いつか愛おしいと思える日がくるかも知れないから…



ユウリは"ふっ"と小さく笑いドライヤーを止めた。
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