─侵食─悪魔のような男

「おはよう咲」



「おはようユウリ」



朝の挨拶を交わすユウリの笑顔を眺めながら、一也は考えていた。



コトを起こすのは、せめて帰る前にしてやろうと…



何時もとなんら変わらぬ時間は、あっという間に過ぎていった。



「咲…」



すっと近付いてきた一也が咲の肩を抱く。



「…えっ?どういうこと…なの…」



咲は、ユウリの前で一也の腰に絡むように抱きついた。



「こういうことよ?クスッ」
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