─侵食─悪魔のような男

駅にたどり着いたユウリは、新幹線に乗りこむと"ふーっ"と息を吐き出した。



全ては予定通りに進んでいた。



発車のベルが鳴り響きゆっくりと動き出す。



「…さよなら劉兒」



ユウリは遠ざかる街を眺めポツリと呟いた。



†††††
†††



チュン…ピチュチュ



「んっ…」



小鳥のさえずりで目を覚ましたユウリは、静かにベッドから抜け出し窓に向かった。



カーテンと窓をあけ外の空気を胸一杯吸い込む。
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