─侵食─悪魔のような男

こんなに清々しい目覚めは初めてかもしれない。



目の前に広がる癒やしの景色、ここは都会のビルの森じゃない…



静かに時間が流れているような気がする。



暫く景色を眺めていたが、服を着替え一階へと降りる事にした。



「おはよう御座います」



テーブルを拭くその後ろ姿に、ユウリは朝の挨拶をすると、その人は振り返り笑みを浮かべた。



「あらっおはよう!ゆっくりすればいいのに」



亡くなった母より、少し上の年代のその人の名は"真理子"といい、大らかで笑顔が素敵な人だ。
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