─侵食─悪魔のような男
真理子や正也の優しさに心は癒やされた。
自然に触れ働く事で生きる喜びを知った。
このままこの人達と一緒にいたい。
でも…此処に長く留まるのは危険な気がする。
ユウリの胸を言い知れぬ不安がよぎった。
皆を守りたい…正也の温もりに包まれて、ユウリは心に決めていた。
明日ここを出ようと…
ごめんなさい…あたしの事は忘れて下さい。
正也の逞しい腕に抱かれながら、心の中で謝罪し静かに涙を流す。