─侵食─悪魔のような男

小さく震える身体…正也は気づいていた。



──彼女の涙に



理由は解らないが、黙って抱き締めるしか出来なかった。



聞かないで…そう言われているような気がして聞けなかった。



強く抱き締めれば、壊れてしまいそうだ…



ずっと傍にいて守ってやりたい!



正也は更に強く思い始めていた。



ユウリと過ごす時間が好きだ。



彼女を知れば知るほど思いは膨らむ一方で、正也は抑えきれない感情に苦しんでいた。
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