─侵食─悪魔のような男

「図星か…甘いよお前…上手くいったと思ったろ？俺まで騙して…」



「そんなこと思ってないし…あんたに近づいたのはユウリを見てたから」



「俺は監視役だからな」



「違う…あんたのユウリを見る目は監視役の目じゃなかった…愛おしそうに見つめてたわ…だから！あんたに近づいたのよ」



「はっ！馬鹿な…俺はあいつの事なんて何とも…」



「あんたこそこれで良かったの？」



一也が言いかけると、咲が同じように問い掛ける。



「…しかたねぇだろっ…俺達の力じゃどうにもなんねえ！それに…あいつも劉兒さんに惚れてるみてぇだし」