─侵食─悪魔のような男

┼悪魔と悪女と少女┼


その日は朝から何となくだるかったが、ユウリに叱られ劉兒は渋々、会社に顔を出していた。



そしてやはり家にいるべきだった…と後悔することになる。



「おはよ…」


「何だよ機嫌わりぃな…うまくいってんじゃねーのかよ?」



「いってるよ…怖いぐらいに…何か起こりそうな予感がする」



「お前の予感割と当たるもんなぁ…でもまぁ大丈夫だろ」



「だといいけどっ…はぁー帰りてぇ!」



「ふざけんなよ…社長さん」



ギロッと睨む暢の視線から逃げるように、劉兒は「ふんっ」と言って書類を手にとった。
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