─侵食─悪魔のような男
その頃ユウリは、1人退屈を持て余していた。
「はぁー」
どこかに出かけたいけど、曇天では躊躇する。
「雨降るかなぁ…濡れるのも嫌だしなぁ…」
窓から外を眺めて呟いた時だった。
ピンポーン
突然チャイムが鳴り、ユウリはビクッと身体を揺らした。
「わぁっ…びっくりしたぁ…」
この部屋に来れるとすれば暢さんだけよね…ユウリは何も思わず玄関のドアを開けた。
「はい……?」
扉の向こうに立っていたのは、とても美しく妖艶な女性と、厳つい男性が2人。