─侵食─悪魔のような男
ユウリを舐めるように見つめる劉兒の母親。
品定めされてるのかな?あたしみたいな女、劉兒にはあわないって思われたかな?
相変わらず劉兒の母親は何も喋らず、無言でユウリを見つめるだけだった。
この視線…やはり親子だなぁ劉兒のとよく似てる…
ぞくぞくするのを必死で抑え、何となく笑ってみる。
「あっ…あははっ…」
劉兒の母親は無言でユウリから視線を外すと、窓の外を見つめていた。
「はぁーっ」
ユウリは小さくため息を吐いた。