─侵食─悪魔のような男

ちらちらと劉兒の母親に目をやるユウリ。



さっきから黙ったままで何も言わない。



怒ってるのかな…?あたしやっぱり劉兒と…



「あぁ忘れてたわ…あたし天城 麗子よ…」



ユウリの視線に気付いたのか、麗子が不意に口を開いた。



「あのっ…お話ってなんですか…?」



「着いたら話すわ…」



それっきり麗子が口を開くことは無かった。



ユウリは、麗子の無言の攻撃に押し潰されそうになっていた。
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