─侵食─悪魔のような男
「可哀想に…」
学校の教室で、無邪気に笑うユウリを見て、一也はポツリと呟いていた。
一也だって迂闊にユウリに近づくことは出来ない。
自分が知らない劉兒の手の者がいるかもしれない!
そう思うと身震いした…
あの人は異常だ、そりゃあユウリは美人だ。
劉兒がはまるのも解る気がするが、ここまでしなくても?と思うのもまた事実だ。
劉兒の本当の姿を知る一也だけに、ユウリが不憫でならなかった。