─侵食─悪魔のような男

「…おっお母様!」



「あのっごめんなさい!劉兒さんのお母様だから…あたし」



「嬉しいわぁ…お母様…やっぱり娘はいいわね」



と麗子はユウリに微笑んでみせた。



「もう来ねーよ!行くぞっ」



「じゃあ失礼します」



麗子に頭を下げると慌てて劉兒の後を追った。



「待ってよ」



無言であたしを車に押し込むと、振り向きもしないで屋敷を後にした。



「劉兒はお母様が嫌いなの?」



ユウリは、隣で怒りオーラ全開の劉兒に話し掛けた。
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