─侵食─悪魔のような男
「今夜はお仕置きだから…」
「えっ?!」
「いいねぇその反応♪なんでって顔してるけど解んないの?」
さっきまでの雰囲気は何だったんだろう?
唖然とするユウリに、劉兒はにこりと笑いかける。
「俺の許可無しに出掛けるなんて…悪い子だね」
「そんな…だってお母様と一緒だったじゃない!」
「お前は俺のモノだろ?誰と出かけるのも何をするにも許可がいるから」
「うっ」
悪魔だ…忘れていたこの人はそういう人だった。
ニコニコの劉兒と、引きつった笑顔のユウリ。
そして高級車は走る、"お仕置き"と言う名の甘い夜に向かって。