─侵食─悪魔のような男
「少し顔が赤いな…熱は?」
と額に手をやる劉兒に、「だっ大丈夫だよっ」とユウリはその手を払いベッドを下りた。
「調子悪いのなら出掛けるのよそうか?」
「だから大丈夫なのっ!」
それだけ言うと、ユウリは慌ててバスルームに消えて行った。
きょとんと立ち尽くした劉兒は「なんだ?」と首を傾げていた。
バスルームでは、頬を押さえて"ふぅっ"と息を付くユウリがいた。
昨夜の情事を思い出して赤くなったなんて、劉兒になんて言えやしない。
何されるかわかったもんじゃない…とユウリは思っていた。