─侵食─悪魔のような男

「あんっ…だめだよ…劉兒っ…まだみんな見てるよ」



頬を撫でた指は首筋を伝い胸元に。



動き出した車の後部座席は、甘い甘い空間に変わる。



「ユウリ我慢できない…」



劉兒はユウリを引き寄せ唇を重ねた。



開きかけた唇に割り入れた舌は妖しく蠢く。



「あっ…ふあっ…んっんん」



とろけてしまいそうに熱く甘く絡まりあい、指先は焦らすように胸元を滑る。



「お前が欲しくて気が狂いそうだよ…」



開いた胸元に優しく口づけると、劉兒は掠れた声で囁き切なそうに顔を歪める。
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