─侵食─悪魔のような男

ユウリは夢の中で、誰かに抱き締められている気がした。



力強くて温かい…とても心地よかった。



何時までもこの腕の中にいたい…そう思える程だった。



早くに両親を無くしたユウリにとって、こんなにも深く愛情を感じることが、今まで無かった。



夢の中なのに何だかリアル…



温もりと男の人の香り、包み込む腕の逞しさ。



まるで好きな人の腕の中にいるような気がして、ユウリは胸に頬を擦り寄せた。
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