─侵食─悪魔のような男
ショックのあまり、朦朧とする意識の中で運ばれた部屋…
マンションの最上階だということは解っていたが、まさかこんなに高いと思わなかった。
こんな所に住めるなんて。
この人はやっぱりただの物書きじゃないかも…
そんなことを考えながら、窓からの景色をぼんやりと見ていた。
「冷えるよ…」
薄い毛布と劉兒が、かぶさるようにユウリを包んだ。
ユウリの心臓が、キュウッと痛いくらいに反応する。