─侵食─悪魔のような男

「…つっ…ユウリ!」



劉兒は嬉しさに震えた。



抱き締める腕によりいっそう力を込め、首筋に顔をうずめユウリの甘い薔薇の香りを吸い込む。



劉兒もまた初めての感覚に陥っていた。



抱き締めているだけで、こんなにも心地良い…名を呼ばれるだけで嬉しさで身体が震える!



こんな女もう二度と現れない。



「一生俺のだ…」



劉兒はポツリと呟いた。
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