─侵食─悪魔のような男

「…あぁ」



甘い熱に侵されているユウリの耳に、劉兒の呟きは届いてはいなかった。



まさかこの先の一生を、劉兒に捧げる事になろうとは、この時のユウリは考えもしなかった。



何処へ逃げようと何をしようと、きっとこの悪魔のような男からは、離れることは出来ないだろう…



『あなたの物になります』と、悪魔と契約したも同前なのだから。



美しく生まれたのが運の尽き…



こうなることは運命だったのだろうか?



神のみぞ知る…
< 66 / 434 >

この作品をシェア

pagetop