─侵食─悪魔のような男
「…あぁ」
甘い熱に侵されているユウリの耳に、劉兒の呟きは届いてはいなかった。
まさかこの先の一生を、劉兒に捧げる事になろうとは、この時のユウリは考えもしなかった。
何処へ逃げようと何をしようと、きっとこの悪魔のような男からは、離れることは出来ないだろう…
『あなたの物になります』と、悪魔と契約したも同前なのだから。
美しく生まれたのが運の尽き…
こうなることは運命だったのだろうか?
神のみぞ知る…