─侵食─悪魔のような男

目蓋を閉じるユウリにそっと口づける。



「…んっ……」



ピクッと反応を示したが、そのままぐったりと身体を劉兒に預けて、ユウリはすーすーと寝息をたてた。



「ふっ…可愛いよ俺のユウリ」



髪をすくっては落とす、指をすり抜けるサラサラの髪の感触に、劉兒はうっとりとしていた。



「何もかもが愛おしい…心も身体も全て俺の物だ…邪魔する奴は……」



ユウリの寝顔をみつめ"ぎりっ"と奥歯を噛み締める。



ユウリに触れていいのは俺だけだ。
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