この空に誓ったこと
ポケットに入れていた携帯電話を取り出し、里沙のメモリを表示させた。
携帯から聞こえてくるコール音。
あたしはゆっくりと目を閉じて、その音を聞いていた。
『もしもし?』
『あ、里沙?ごめん、寝てた?』
『起きてたで。どうしたん?』
『うん……特に用はないんやけど。なんか里沙と話したくなって』
『ハハッ、ラブコールやな、私愛されてるやーん』
明るい元気そうな里沙の声。
なんだかホッとしている自分がいた。
『なぁ里沙。あたしの病気さ……いつになったら治るんやろう?』
『えっ?なんかあったん?』
『……もう生きていく自信がないねん』
『のん……ごめんやけど自信があろうがなかろうが、あんたには生きていってもらわなあかんねん』
里沙はそう言うと、はぁーっとため息をついた。