今日も空の下



…何?これ…




私は今、下駄箱の前に居た

朝の昇降口は少し騒がしいはずなのに

私の耳には何も届かなかった

手には封筒

中をあけると『死ね』の2文字

「何?何これ…」

突然のことで呆気にとられていると後ろから肩を叩かれた

「優ちゃん?どうしたの?」

声をかけてきたのは由美ちゃんだった

私はとっさに封筒と便箋を後ろに隠した

「う、ううん。何でもない。おはよう、由美ちゃん」

「おはよう、じゃー教室一緒に行こ?」

「うん、行こっ」



―ガラッ



誰だろう…

こんなもの書いたの…


・・・・・・。


「…ぅ、…ゅ…、…優!」

「は、はいっ!?」

「どうしたん?優、ボーっとして。何かあったん?」

いつの間にか前には剣斗が居て

心配そうに私を見つめていた

「ぜーんぜんっ、へーきだよ?」

私はにっこり笑って言った

「…そーか?ならいいんやけど、何かあったら俺に言いや?」

「うん、ありがとう」



―――言えるわけ、ないでしょ・・・



私はポケットの中の封筒をグシャっと握り潰した


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