今日も空の下
いつからか、下駄箱に封筒が入れられていることが無くなった
どうして急に無くなったんだろうってことより
やっと、これで終わった
もう、これ以上は耐えられないって気持ちの方が大きかった
「なぁ、優?夏休み、4人でプール行かへん?」
ふと、後ろを振り返った剣斗に声をかけられた
学活の時間、夏休みを3日後に控えた私たちは夏休みのしおり製作中
私は机から身を乗り出して
「うん!行こう♪」
と、返事をした
幾度か話が盛り上がって声がでかくなり先生に叱られたが
私たちは学活の時間が終わるまでもお喋りを続けた
周りを見るのが怖かった
あの封筒のことを早く忘れたかった
だから、私は気付かなかった
最後まで、気付かなかった
彼女の視線に、気持ちに、思惑に…