契りの歌
俯きながらさくらの話を聞いていた。
「さくら…あのね、私この時代にこれてよかったよ。
沢山の人の温かさに触れられた。皆のおかげで、笑顔になれた。
そんな大事な人達がいるこの時代で、ただ見てるだけなんて私には出来ないよ。歴史を変えてしまうかもしれないっていう怖さはあるけど、それでも私は彼らの力になりたい。」
「最初はさくらに言われたから、彼らの支えになろうと思ってたけど、今は違うよ。
自分の意志で彼らの支えに、力になりたいと思う。」
心のもやもやが晴れて、すっきりした笑顔をさくらに向けた。
私は今、ここに生きてるんだ。
うん。
迷ってなんかいられないよ。
大好きな皆のためにも。
*