契りの歌
───さくら。
それが私の名前ね?
「うん。」
───素敵な名前をありがとう、花音。
お礼をいわれた花音は照れくさくなって、頬をほんのり染め俯いた。
しかし、その顔もすぐに上げて真剣な表情でさくらに問いかける。
「一番大切なこといくつか聞いて良い?
此処はいったいどこ??」
───そうね。
あなたの今いる時代のことよね。
最初に話さなくてごめんなさい。
時代…??
私、どこ?って聞いたのに
───ここは江戸。幕末よ。
私はあなたを過去の日本に呼んだのよ。
*