契りの歌



「此処だ。近藤さんちょっといいか?」





「トシか。ああ、構わんよ。」




中からは穏やかな声が返ってきた。



土方さんが中へ入り、私は中へは入らず、襖の所で中を見てみるとそこには優しそうな感じの人と、眼鏡をかけて優しく微笑みこちらを向いた2人の男がいた。





「そちらの方は?」




「こいつが"謎の歌姫"と噂されてるやつだ。」




「そうですか。綺麗な方ですね。」





そういうと眼鏡の人は、また私ににこりと微笑みかけた。





「中に入って座れ。」




土方さんに促され、言われた通り中へ入り座ると、彼らに囲まれるような形になった。





「話せ。
理由とやらを。」







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