契りの歌




一つじゃないじゃない。



と思っても口には出さなかったが、変わりにため息としてこぼれ落ちていった。





はぁ…。






「京を守っている彼らいったら、新選組しか思い浮かばなかったんですよ。」




それにさくらが、彼等が私の元に来た時、

──来た。

って言ってたしね。








「もう一つの質問は。」






「それは…私は、元の時代にいても1人だったから、未練なんて無いんです。
こっちに来てさくらがそばに居てくれて、私にこの時代での目的をくれて、必要としてくれた。
だから、彼女のために、自分の為に、私はあなた方を待っていました。」








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