契りの歌




いつの間にか口ずさみながら、そんなことを考えていた。




「ニャー」




すると突然、どこからか猫の鳴き声が聞こえてきた。




「猫? 何処にいるの??」




辺りを見渡してみると、木の根元のところに白い子猫がいた。



「迷子かな。
怖くないよ。こっちおいで。」



子猫の方にそっと手を伸ばして、近づいて来てくれるのを待った。





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