契りの歌
「わざわざ、すみませんでした。」
「いえ。そんなことないです。
…あの、この本って全部山南さんが?」
ちょっと気になったことを聞いてみた。
すると山南さんは、照れくささを隠すように笑って答えた。
「散らかってて、お恥ずかしいんですけどね。
私は本を読むのが好きで、気がついたらこんなになってました。」
「そうなんですか…。」
本が好きな山南さんなら、
もしかしたら字、教えてくれるかな…。
「あの…。」
*