契りの歌
すると、慌てたように話し出した。
「い、いえっ。字を教えることは、私で良ければ構いませんよ。」
「本当ですか?」
パッと顔を上げると、優しく微笑む山南さんがいた。
「はい。
ただ、あまりにも話しづらそうにしていたので、もっと私に出来ないようなお願いかと思ってしまって、、少しばかり驚いてしまいました。」
とクスクス笑われてしまった。
「す、すいません。」
恥ずかしくなって、俯く。
「いいえ。笑ってしまってすみません。
それで、字を習いたいんですよね?」
*