新時代神話
「私は、私の魔法は敵に当たらないんです。

命中率が低くて。」


「だったらやってみろよ。

案外上手くいくかも知れないだろ?

神様が手伝ってくれる可能性もあるだろ。多分。」


「無駄です。

私は今まで何度も神を信じてきました。

私の命中率が低くても神が与えてくれる偶然を信じていました。


でも、今まで一度も助けてくれなかった!

酷い時は、仲間に当たって。


神なんかいらない!

必要ない!

神は私達に希望を与えず、絶望を与える。

天罰という死を、絶望を、」


「おい、話が飛躍し過ぎだろ。

それから、そんな悠長に話してる時間もない。」


「また、神は私達を見捨てるわ。
神はただの人殺しよ!」


パンッ、

「それ以上くだらない事を言わないで。

何もできないなら離れておとなしくしてなさい。」



常盤が激しい怒りを外に出している。


「楓、神を信じろとは言わないし、もちろん、神を信じるなとも言わない。

ありきたりなセリフかも知れないけどよ、


神を信じる前に自分を信じろ。」

幸大は再び、剣を構えて悪魔に対峙する。
< 52 / 194 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop