How to win the Game
誰もいない教室

1週間を過ごしている真っ最中は、時の流れを遅く感じるけど、


いざその日になると、やはり早く感じる。


前回の授業から1週間が過ぎ、


今日は第2回目の授業の日だった。


朝1番の授業、前回の皆の合言葉からして、


どれだけの人が残るのか、


最低開講可能人数を上回るのか、


不思議に思いつつも、朝の太陽がさんさんと照るメンストを歩いていた。


桜の花びらが舞い散る数も、どんどん減っていく。


木々には、新緑の緑が、桃色の花びらに代わって彩り始めている。


私はそんな景色を横目で見ながら、


メンストを歩き続けた。


視界の端に、桜の木の下にいる誰かを、


認めながら。



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