How to win the Game
授業初日。
次の日。
私は一人、桜並木の道を歩いていた。
そこは、通称で、メインストリート、略してメンストと呼ばれている。
向かうは、唯一取り損ねていた、授業に出るため。
「哲学基礎」という授業の名前らしい。
穏やかに舞い散る桜吹雪の中を歩いていると、不意に、視界の端に、ある人が映る。
その人は、桜の木の下のベンチで、本を読んでいる。
長い脚を組んで、英書らしきものを読んでいる。
「・・・何か、・・・不思議な感じだな」
まるで、ファンタジー映画とかに出てきそうなシーンだ、
私はそう思った。
キーン、コーン、カーン、コーン。
「あ、やばい。遅れる!」
私は大急ぎでその場所から、指定の教室まで全速力で走った。
「・・・さて、・・・行くかな」