kiss☆して? ダーリン☆
別に、本気で言ったワケじゃない。
まあ、バカなのはホントだけど。
コイツは別にデブでもないし。
ってかむしろ細い。
だけど、なんか言ってしまった。
理由なんてねぇけど。
だけど、俺は気づいた。
俺だけじゃなく、優輝や翔も。
だんだんと小刻みに震えて行くアイツ。
自分では、直そうとしてる様だけど、押さえきれない様子。
ヤベェ。
俺、なにか悪い事言ってしまったか?
いつもならこんなの気にしねぇけど…。
なんか気になる。
「沙希…?」
翔が気まづそうに声を掛ける。
それに、女は肩を揺らし、驚いた様に俺らを見た。
「ご、ごめん。トイレ、行ってくるっ…」
「え? さ、き……」
翔が戸惑いの声を上げる。
「あ、アハっ…大丈夫だから! 全っ然、大丈夫だからっ…」
……強がりだ。
今までアイツの様な女に合った事なんてねぇ。