kiss☆して? ダーリン☆
颯太~side~
……。
何故、こんな事になってんのか。
コイツだけが罰ゲームだったハズ…。
でも、コイツがゴジャゴジャ言ったおかげで、俺は巻き添いを受けた。
マジで勘弁。
どんだけウゼぇ女なんだよ…。
正直、ほっといて欲しい。
でも不思議に、コイツに触れられた時、嫌悪感は生まれなかった。
今までどんな女が触れてこようが、嫌悪感が溢れ、気づいたら泣かせていた。
けど、コイツにはなかった。
嫌悪感が溢れて来なかった。
それどころか、安心してしまった。
小さい手が、俺の手を包む。
この温もりに一瞬戸惑ったが、俺はワザと溜息をついて、自分を落ち着かせた。
それもコイツは最強なバカだ。
ただでさえ、授業サボってんのに、普通に校舎から出ようとしてる。
バカだろ。
どう考えても、怒られるのがオチだろーが。
俺は目の前でスキップしてる、アイツの小さな腕を引き寄せた。
勿論、コイツの小さな体はスグに俺の方に倒れてくるワケで。
肩を支えると、コイツがどんだけ小柄なのかが伝わって来た。