kiss☆して? ダーリン☆




そう思ってると、アイツがさっき買った傷テープ片手に、俺の元に駆け寄って来た。

「ちょっと貸して!」
そう言い、俺の傷口に傷テープを付けたアイツは、俺を見て、「アタシ達、お揃いだね!」と言ってきやがった。


「なにが…?」
意味が分からねぇ俺は、アイツを見ると、アイツは膝を見せて来た。

「これは、颯太が貼ってくれたモノ! それは、アタシが貼ったモノ!!」

そう言い笑ったアイツに、俺は柄にもなく笑ってしまった。


だって、こんなのでお揃いって言える事自体、変だろ。

俺を見、顔を赤くして、固まるアイツ。


「……笑った」
やっと口を開いたかと思ったら、それかよ…そう思った瞬間、アイツは俺に抱きついてきた。

「は…?」
いきなりの事に、俺は思考停止状態。

なのにアイツは――
「ヤッタぁ! 颯太が笑った! 笑ったよ!!」
と言い、俺に強く抱きついてくる。


マジでコイツ。
襲っていいのか…?

襲っていいのかよ。

そうも思えるほど、アイツは強く抱きついてきた。




< 68 / 88 >

この作品をシェア

pagetop