kiss☆して? ダーリン☆



で、男子からは――

「ほら! あの子!!」
「え? わっ! マジでレアもんじゃん!!」
「へぇ~! 可愛いなぁ!!」
「ヤベッ! 俺イイ? イケる?」
「後でメアド聞こ~っと!」

……。
あんた等、男子にまで人気あんね。

ってか同じ性別同士を口説くって…
どんだけ、人気あんの…?


みんなの視線がアタシ達に集まってる。

アタシ、邪魔…かな?
今だけ放れておこーっと。

「あ、どーぞどーぞ! 好きなだけ見てくださ~い!!」


アタシは自分の席を探す事にした。

ここ、じゃない。
ここ、でもない。
ここ、かな…?

あ! ここだっ!!

机に“藤井沙希”ってシールが付いてる。

「ルンルル~ン♪」
楽しみだなぁ!
新しい学校!!

アタシはそう思いながら、教材を机の中に入れた。

すると、隣の席の爽やかな笑顔を振りまき、
アタシに話しかけてくれた。



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