kiss☆して? ダーリン☆
「ねえ、沙希ちゃ――「沙希でいいよ!」」
沙希ちゃんと言いそうになってるのを阻止した。
Haneda Kei
「んじゃあ沙希。俺は羽田 啓。よろしく!」
「啓ね! よろしく!!」
アタシは差し出された手を握った。
「俺、隣だし。分からないもん合ったら聞いていい?」
え…。
でも、アタシ教えられるかな?
「いーよ! アタシが分かるもんだったらね!!」
「良かった。 サンキュ!」
そう言い、前を向いた啓。
ホント、爽やか君だなぁ…。
それと、違って。
あの野郎は…
アタシは颯太を見た。
机に突っ伏せて寝ている。
「……ホント。素直になりゃあいいのに」
アタシは小さく呟いた。
「え?」
それが聞こえたらしく、啓が振り向いた。
「ううん! 何でもないよ!」
「そっか!」
再び前を向いた啓。
…颯太は、アタシが嫌いなのかな?