kiss☆して? ダーリン☆



「うわっ! おいしそう!! 颯太は何にする?」
アタシはメニューを広げた。
颯太もメニューを覗き込む。

なんだ。
“空いてねぇ”って言ってたクセに空いてるんじゃん。

アタシはただ1人、そう思っていた。


「俺、パルミジャーノチーズのリゾットで」

は、早っ!
決めるの早すぎない…?!

「じゃあアタシも同じ奴!!」
「マネすんなよ…」
「しょうがないじゃん! 分かんないんだもん!!」

アタシは呼び出しボタンを押した。

しばらくすると、イケメンさんが来た。

「いらっしゃいませ。ご注文は?」
「え…っと、バルミジャーなんとかひーがらっていうの!!」
「は?」
「え…っと?」
困った顔をする店員さん。

「んーと…なんだっけ?」
颯太を見ると、呆れた顔をしてる。

しょーがないじゃん!
分かんないんだもんっ!!

アタシは苦笑いをした。






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