A evil spirit~悪魔~
「ここは全寮制の学校だ。規律には従ってもらうね。嗚呼、時間割は同じ部屋の子に聞いて。君の部屋は153号室だ。」
そうして鍵を渡された。
歴代校長の写真が12、3枚ある。案外古い歴史があるようだ。
「君の身内に美月という子はいるかね?」
「え?身内…父は今アメリカにいるし、母は亡くなったし…私に姉妹は…」
「私の名前は美月です!私には兄弟も姉妹も…両親も祖父母もいません!」
えっ…まさか天涯孤独!?
いや…その前に、いつからそこに…
私はハッと息をのんだ。
私にそっくり…
髪の色も…
唯一違うのは目の色ぐらい。
「すまん、悪かった。ちょうどいい所に来た、この子に学校案内してくれないか?」
「わか…りました、校長先生。菜月?だっけ。ついて来て。」
校長は悲しみを秘めたような笑みを浮かべてこっちを見ていた。