愛しい人
真実「由奈~」
あたしが小さく呟いた時だった。
「ちょっと!ヤダッ//」
それは確かに由奈の声。
由奈は逃げる途中捕まったみたいだ。
草の隙間から少しだけ見える。
男達に囲まれる由奈の姿が。
あたしはとっさにベンチを立った。
でも駆けつけなかった。
あたしも巻き込まれにいくの?
昨日仲良くなった子を??
もしあたしが襲われたら…
真実「………」
あたしはどうすることも出来なかった。
まだ由奈を知らないよ。
信じれないよ。
こんな自分が情けなくて憎かった。
由奈の方から声が聞こえてくる。
由奈「ちょっと///」
男「ねぇ。俺らとちょっと遊ぼ~」
由奈「嫌だ~!!!」
男「いいじゃん♪」
由奈「真実~!!」
由奈があたしを求めてる。
あたしは走った。
ただ由奈のもとへ。