私の敵はチビ会長



ーーーーーーー30分後







『で?どこ行くか決まった?』

「う〜ん…。まだぁ。」

『はぁ?早くしろよ』

「うっさい、チビッ子。大人は考える時間が必要なんだから」

『…おまえもチビッ子だけどな?』

「あんたよりはチビじゃない」






ピクピク…。



俺の眉毛と口元が痙攣を起こす






明日一緒に回ることを沙織に了解を得てからもう20分は立ってる



予定きめんのってこんな時間が掛かること?



はぁ〜…志穂に決めさせたのが間違いだった



志穂に聞こえないぐらいに小さく息をもらす









俺は郁たちに電話内容とか聞かれないように外で話してるから



けっこうつらい…。




いくら暖かくなってるとはいえ、外は見渡す限りの闇


おまけに今日は冷えるらしく体中が震えてくる








『志穂…早…』

『あれ〜?恭哉なんでこんな外にいんの?』




愉快でのんきな声が俺の名前を呼ぶ



その声を聞いたとたん顔がにごっていく




もう帰ってきやがった。







キィギィ…



と音が鳴るくらいカクカクに振り返る俺はまさにロボット


その姿を見てまた玲たちは笑ってる





そう…笑顔で帰ってきたのはコンビに帰りの玲たち




呆然としていてケータイを隠すのを忘れていた俺



当然すぐに見つかった







『なに電話ぁ?なんで外?中でやればいいじゃん?』

『あ、あぁ〜…。なんとなく外へ行きたっかたから』

『へぇ…怪しい。』




睨むような目で下から俺を覗き込むように見入ってくる奈梨



鋭い目で見られると笑顔が作れなくなる




だから不完全な苦笑いなんかに…





















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