私の敵はチビ会長







『…はぁっ!?』




俺の質問に驚いたように目を見開く



それはいつもと同じ不自然じゃない表情






…プ…てかそんなに驚かなくても









『なに言ってんの!?』

『だ〜か〜ら。好きな奴!!恋だよ!恋!!』





嬉しそうに笑顔を向けると志穂の顔が首から徐々に赤くなっていく





…嬉しいな



俺に笑われてふてくされ、顔を逸らす志穂が嬉しくてたまらない





この話題にしてよかった




普段しない話をして新鮮な表情をしてくれるかな?ってこの話題にした




でもこっぱずかしくって顔がすこし熱をもってる







それに…







志穂が悩んでるのこういうことだと思ったから






しばらくそんな様子を楽しんでいたら、




チラッとこっちを向いた志穂が口を尖がらせながら呟いた







『分かんない…。』

『…え?』





顔を真っ赤にして呟く志穂に驚く



だって本当に言うとは思ってなかったから




…って。分かんないってことは気になるやつはいるってこと?








『ふ〜ん…。そ。』

『…ふ〜んって…会長は!?』

『はぁ!!俺?』

『人にばっか聞いてずるよ!!自分も言って?』





焦る俺をジトーと睨む志穂



つくり表情が治ったのはいいけど…




それはつくりのほうが良かったかも





そんぐらい志穂の顔は怖い…。







『………はぁ〜…分かったよ』

『えっ!?マジで!!』

『…好きな奴はいない。……今は、な』





きっぱりと発した言葉に志穂が唖然とする




な、なんだよ?



口をあけて固まる志穂を眉間にしわを寄せ目を細めて睨む




















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